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油分含有汚泥の特徴と脱水改善の具体策

目次

工場や事業所の排水処理において、特にハンドリングが難しく嫌悪されがちなのが「油分含有汚泥」です。汚泥の中に油分が混入すると、通常の汚泥とは全く異なる性状を示し、脱水機の運転を著しく妨げる原因になります。

本記事では、対策キーワード「油分含有汚泥 脱水」を軸に、その特徴や課題、従来の脱水機で目詰まりが起こるメカニズムから、処理効率を劇的に改善するための具体策までを詳しく解説します。

油分含有汚泥の特徴と脱水処理における課題

油分を含んだ汚泥は粘着性が極めて高く、通常の水処理の手法では水分を綺麗に絞り出すことが困難です。まずは、どのような現場でこの汚泥が発生しやすく、なぜ従来の設備でトラブルが多発するのか、その背景を整理しましょう。

油分を含む汚泥が大量発生しやすい業種・工場

油分含有汚泥が特に大量発生しやすいのは、食品工場や飲料製造工場です。肉や魚の加工工程、ドレッシングやマヨネーズなどの調味料製造、揚げ物調理を行う現場では、排水中に大量の動植物性油脂が含まれます。

また、自動車部品などの金属加工工場やメッキ工場、機械洗浄を行う現場では、切削油や潤滑油といった鉱物油に起因する汚泥が発生します。さらに、製油業や化学工場、衣類についた油汚れを大量に洗うクリーニング工場なども、油分を含む汚泥の処理に日々頭を悩ませている代表的な現場です。

従来の脱水機で目詰まりが発生するメカニズム

多くの現場で問題となるのが、従来の脱水機における「目詰まり」の発生です。ベルトプレス型やフィルタープレス型といった従来の脱水機は、ろ布やスクリーンと呼ばれる細かな網目を通して汚泥から水分を濾し取る構造になっています。

しかし、汚泥に含まれる油分は粘着性と付着性が非常に強いため、ろ布の網目にべったりと張り付いてしまいます。張り付いた油分は水を弾く性質(疎水性)があるため、網目を塞ぐだけでなく、水が抜ける通り道そのものを完全にシャットアウトしてしまいます。

これにより脱水能力が著しく低下し、水分が抜けなくなった結果、脱水ケーキの含水率が急激に悪化します。さらに、ろ布を綺麗にするために高頻度で手作業による洗浄が必要となり、人件費の増加やラインの停止に伴う生産ロスを引き起こす悪循環に陥るのです。

油分含有汚泥の脱水効率を改善する具体策

厄介な油分含有汚泥ですが、処理プロセス全体の運用見直しや適切な機器選定を行うことで、目詰まりのストレスを解消し、脱水効率を飛躍的に高めることができます。現場で導入すべき2つの具体策を紹介します。

油分に特化した凝集剤の活用と処理プロセス

油分が多くて絞りにくい汚泥に対しては、前処理段階での薬剤選定が非常に重要です。一般的な高分子凝集剤だけでは油分を十分に包み込めず、フロック(汚泥の塊)が崩れて油が漏れ出してしまいます。そこで、油分含有汚泥への対応に特化した特殊な無機凝集剤や高分子凝集剤を活用します。

これらを使用することで、汚泥中の油分と固形物とをしっかりと包み込んだ、強固で壊れにくいフロックを形成させることができます。薬剤の添加濃度や攪拌のスピードといった処理プロセスを最適化することで、脱水機にかける前の段階で水と油分の分離効率を最大化させることが可能です。

目詰まりに強い脱水機の選び方

どれだけ薬剤を工夫しても、ろ布を使用するタイプの脱水機では、長期的な油分の付着と目詰まりを完全に防ぐことは不可能です。油分含有汚泥の脱水効率を根本から改善するためには、「ろ布を使用せず、セルフクリーニング機能を持った最新の脱水機」を選ぶ必要があります。

代表的な機種としては、金属製のリングが互いに動きながら隙間の詰まりを自動で解消する「多重円板型」や、スクリューの回転によって内部の油分を掻き出しながら強力に圧搾する「スクリュープレス型」の脱水機が挙げられます。

これらの最新機器は、粘着性の高い油分が内部に付着しても24時間安定して連続自動運転を行うことができ、手作業による洗浄工数をほぼゼロに抑えながら、極限まで含水率を低下させることが可能です。

まとめ

油分を含む汚泥は、その強い粘着性と水を弾く性質から、従来のろ布式脱水機ではすぐに目詰まりを起こしてしまう非常にハンドリングしにくい汚泥です。

しかし、油分に強い特殊な凝集剤の選定と、セルフクリーニング機構を備えた最新脱水機へのリプレイスを組み合わせれば、これまでのトラブルが嘘のようにスムーズな処理体制を構築できます。

脱水効率が向上して含水率が数%下がるだけでも、毎月の産業廃棄物処理費用や運搬費は劇的に削減され、工場の固定費削減に大きく貢献します。外部のコスト高騰リスクに振り回されない強い経営体質を作るためにも、まずは自社の油分処理環境を見直し、最適な機器選定に向けた一歩を踏み出してみましょう。

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※1 参照元:鶴見製作所公式HP(https://www.tsurumipump.co.jp/products/Water_Treatment_Equipment/detail/MDQ.php)

※2:2025年8月調査時点:参照元:鶴見製作所公式HP(https://www.tsurumipump.co.jp/products/Dehydrators-Series/)

※3 参照元:東洋スクリーン公式HP(https://www.toyoscreen.co.jp/product/?p=1&ca=7)