「急に脱水機が止まった」「最近、明らかに汚泥が絞れなくなってきた」――。現場でそんなトラブルに直面したとき、多くの担当者がまず考えるのは「修理」や「部品交換」です。しかし、実はその故障、単なる寿命ではなく、今の汚泥性状と設備のミスマッチが引き起こしている末期症状かもしれません。
脱水機が故障すると、工場の排水処理ライン全体がストップし、最悪の場合は生産ラインまで止めることになりかねません。そうなれば、損失は修理代どころではなくなります。
ここでは、汚泥脱水機でよくある故障原因を整理し、「修理して使い続けるべきか、それとも最新機へ買い換えるべきか」を見極めるための判断基準を詳しく解説します。
脱水機のトラブルは突発的に起きるように見えて、実は日々の運用の積み重ねが原因であることがほとんどです。大きく分けると、以下の3つのパターンに集約されます。
スクリュープレス型や遠心分離機など、可動部がある脱水機において避けて通れないのが「摩耗」です。特に、土砂や微細な金属粉が含まれる汚泥を扱っている場合、金属同士が擦れる部分や、汚泥が激しく衝突する箇所の消耗は激しくなります。
最初は「少し音が大きくなったかな?」という程度ですが、次第に振動が激しくなり、最終的には軸受け(ベアリング)の焼き付きや、スクリューの破損に繋がります。
厄介なのは、この摩耗が脱水性能の低下を招き、それを補うために無理な運転を重ねることで、さらに故障を早めるという悪循環に陥ることです。
単なるベアリング交換であれば修理で対応可能ですが、スクリュー本体や外胴まで摩耗が進んでいる場合、修理費用は新品購入の数割に達することもあります。また、旧型の機種だと「耐摩耗加工」が甘く、直してもまた数年で同じ故障を繰り返すリスクがあります。
最新の脱水機では、高硬度のセラミック加工やタングステンカーバイド溶射など、摩耗に圧倒的に強い素材が採用されているため、ランニングコストまで含めると買い換えの方が安上がりになるケースが少なくありません。
食品工場や化学工場で特に多いのが、油脂分や粘性の高い汚泥による「目詰まり」です。ろ布やスクリーンが汚泥で塞がってしまうと、水分が抜けなくなり、脱水機としての機能を果たせなくなります。
現場では「毎日1時間かけて手洗浄している」という担当者もいますが、これは本来不要なはずの工数です。洗浄が追いつかなくなると、無理に圧力をかけて絞ろうとし、結果として機械に過度な負荷(オーバーロード)がかかって停止してしまいます。
こうした状況が続くと、現場には「脱水機は手がかかるもの」という諦めが漂い始め、本来の業務を圧迫するようになります。
目詰まりが原因の故障が多いなら、それは「今の機種が汚泥の性状に合っていない」証拠です。例えば、ろ布を使用しない「多重板型」などのセルフクリーニング機能を持つ機種にリプレイスするだけで、毎日の清掃から解放され、故障リスクをゼロに近づけることができます。
導入から15年、20年と経過した脱水機は、いつ止まってもおかしくない爆弾を抱えているようなものです。制御盤内の基板や電子部品の劣化は目に見えにくく、ある日突然、電源が入らなくなるといった形で顕在化します。
ここで最も怖いのが、「メーカーに部品の在庫がない」という事態です。古い機種の場合、主要な部品が生産終了(廃盤)になっており、特注で作るとなると多額の費用と数ヶ月の納期がかかることがあります。
「まだ動くから」と放置している間に部品供給が終わってしまうと、いざ故障したときに排水処理を完全に止めるしかなくなります。緊急で産廃業者に汚泥の引き抜きを依頼することになり、その費用だけで新車が買えるほどのコストがかかることも珍しくありません。
計画的にリプレイスを進めることで、予期せぬライン停止という最大のリスクを回避できるのです。
汚泥脱水機の故障や不調は、現場からのSOSです。単に「元の状態に戻す」修理を選ぶのか、それとも「より壊れにくく、手間のかからない最新設備に変える」未来を選ぶのか。
現在の修理見積もりに加え、この先10年のメンテナンス費と、故障によるライン停止リスクを天秤にかけてみてください。「止まらない、手間がかからない」現場を実現するための最短ルートは、意外とリプレイスにあるのかもしれません。

| 処理能力 | 3~216kgDS/h |
|---|---|
| 全長 | 1,790~3,720mm |

| 処理能力 | 要問合せ |
|---|---|
| 全長 | 要問合せ |

| 処理能力 | 3~120㎥/h |
|---|---|
| 全長 | 1,550~6,240mm |
※1 参照元:鶴見製作所公式HP(https://www.tsurumipump.co.jp/products/Water_Treatment_Equipment/detail/MDQ.php)
※2:2025年8月調査時点:参照元:鶴見製作所公式HP(https://www.tsurumipump.co.jp/products/Dehydrators-Series/)
※3 参照元:東洋スクリーン公式HP(https://www.toyoscreen.co.jp/product/?p=1&ca=7)