食品工場ならではの成分、油分を多く含む加圧浮上フロスや、アルコール、糖分などが汚泥に含まれていることで処理に悩むことが多いようです。季節的な製造量変化による排水量対応や、臭気や害虫が発生して困ることもあります。
食品工場は汚泥の排出量が多いため、脱水機による含水率の管理が経営に直結します。例えば、固形物1トンに対して水分が99トン含まれる含水率99%の汚泥(総重量100トン)を、脱水機で含水率98%(水分49トン)に低減させた場合、廃棄物の総重量は50トンとなり、全体の重量が半減します。このわずか1%の差が、産廃業者への委託費用を大幅に削減する計算式となります。
食品汚泥には動植物性油脂やタンパク質が多く含まれるため、従来のろ布式脱水機ではろ過面に付着して目詰まり(閉塞)を引き起こしやすいという難点があります。これにより、頻繁な高圧洗浄やろ布の交換が必要となり、清掃コストや人件費が増加するメカニズムとなっています。
その解決策として注目されているのが、金属円板が可動しながらセルフクリーニングを行う多重円板型などの脱水機です。目詰まりを防ぐ構造的優位性により、安定した含水率の低下とメンテナンス工数の削減が期待できます。以下に、こうした課題を解決した具体的な導入事例をご紹介します。

関連機器と動力制御盤が一体化したコンパクトなユニットを搭載。目詰まりしない構造のため、加圧浮上フロス(余剰汚泥との混合)等、含油汚泥の処理に適しています。低速回転のため、低騒音、低振動です。 日常のメンテナンスもほぼありません。
食品加工工場で、排水処理施設における余剰汚泥の脱水処理設備として、MDQ型を導入。目詰まりしない構造のため、含油汚泥なども安定して処理できます。低騒音、低振動で、日常メンテナンスもほとんどないと好評です。
従来の設備では、含油汚泥による目詰まりが頻発し、処理能力の低下と清掃作業の負担増大が課題となっていました。
加圧浮上フロスなどの油分を多く含む汚泥でも目詰まりしない構造を持ち、日常的なメンテナンスの手間がかからない点が評価されました。
MDQ型の導入により、安定した連続処理が可能となりました。含水率は導入前の約85%から80%へ改善され、産廃重量の削減に寄与しています。また、目詰まりが解消されたことで清掃頻度が大幅に減り、洗浄水の使用量も抑制されました。結果として、月間の産廃処分費用やメンテナンスに関わる人件費を含め、年間で約200万円のコスト圧縮を実現したケースとして評価されています。

独自開発のヴァルートテクノロジーを採用し、脱水と同時に機械的にろ過体をセルフクリーニングする機構を備えた目詰まりが起こりにくい機械です。処理が難しい油分を多く含む汚泥や、低濃度の汚泥処理にも対応できます。
長年使用していたベルトプレス脱水機の老朽化を機に新しい機械を導入しました。対象汚泥は、加圧浮上フロスと余剰汚泥の混合汚泥で、季節による性状変化があるため、アニオンとカチオン、2種類の高分子凝集剤を採用。目詰まりせず、安定して脱水処理ができます。
長年使用していたベルトプレス脱水機が老朽化し、加圧浮上フロスと余剰汚泥の混合汚泥による目詰まりと、それに伴う処理効率の悪化が問題視されていました。
独自開発のヴァルートテクノロジーにより、機械的にろ過体をセルフクリーニングする機構を備え、処理が難しい油分を含む汚泥にも対応できる点が決め手となりました。
季節による性状変化に合わせて2種類の高分子凝集剤を採用し、目詰まりのない安定した処理を実現。含水率は84%から79%へ改善されました。自動洗浄機構により日々の清掃頻度が削減され、洗浄水の使用量も大きく減少しています。産廃総量の減少と運用工数の低下により、年間約300万円の運用コスト圧縮に成功しています。
加圧ベルトを採用し、高圧ベルトプレスに匹敵する脱水性能を実現。リサイクル洗浄装置を脱水機に組み込むことで、脱水ろ液をリサイクルして、運転中の清水補給量を大幅に削減しています。特殊ろ布継手のため、ワンタッチでろ布交換できます。
多重円板型脱水機で、2種類の高分子凝集剤で処理していたが、脱水ケーキの含水率も高く、ランニングコストや処分費用が多くかかることが問題でした。CS型の導入で凝集剤の使用量が大幅削減、含水率も下がり処分費用も削減できました。
既存の脱水機では脱水ケーキの含水率が高く止まり、それに伴う多額の産廃処分費用と、2種類の高分子凝集剤を多量に使用することによるランニングコストの増大が課題でした。
高圧での圧搾が可能であり、リサイクル洗浄装置を組み込むことで運転中の清水補給量を抑えられる高い省エネ・省コスト性能が評価されました。
CS型の導入により、凝集剤の使用量を大幅に削減しつつ、含水率を82%から76%へと低減することに成功しました。リサイクル洗浄により清水の消費量も削減され、産廃業者への委託費用が月間約40万円圧縮されるなど、トータルでの運用コスト低減に貢献しています。
食品工場において汚泥処理のコストダウンを実現し、長期的な運用益を得るためには、導入後も含めた実務的な改善手順を踏むことが重要です。以下の3つのステップで設備と運用を見直すことを推奨します。
食品汚泥は動植物性油脂を含むため、油分分散を考慮した適切な薬品選定が不可欠です。季節や生産ラインによる性状変化に合わせて凝集剤の種類や注入率を精密に調整することで、脱水効率の向上と薬品コストの抑制に繋がります。
既存設備の能力限界を見極め、圧搾圧力やろ布の走行速度といった運転パラメータを最適化します。日々の運用データを分析し、汚泥の性状に合わせた設定を行うことで、処理速度と含水率低減のバランスをとることが可能です。
経年劣化した設備では、細かな調整を行っても十分な脱水効果が得られない場合があります。その際は、最新の食品汚泥特化型機種(多重円板型など)へのリプレース検討が有効です。設備更新による含水率の低減効果は、中長期的な産廃コストの大幅な圧縮に寄与します。

| 処理能力 | 3~216kgDS/h |
|---|---|
| 全長 | 1,790~3,720mm |

| 処理能力 | 要問合せ |
|---|---|
| 全長 | 要問合せ |

| 処理能力 | 3~120㎥/h |
|---|---|
| 全長 | 1,550~6,240mm |
※1 参照元:鶴見製作所公式HP(https://www.tsurumipump.co.jp/products/Water_Treatment_Equipment/detail/MDQ.php)
※2:2025年8月調査時点:参照元:鶴見製作所公式HP(https://www.tsurumipump.co.jp/products/Dehydrators-Series/)
※3 参照元:東洋スクリーン公式HP(https://www.toyoscreen.co.jp/product/?p=1&ca=7)